【アンモライトとは】
「アンモライト」は約4億年前-約6600万年前生息していた生物「アンモナイト」が遊色効果を持つ化石となったものです。
世界中でアンモナイトの化石は発掘されますが、宝石として認められる美しい遊色を持つもの(アンモライト)はカナダ・アルバータ州の約7000万年前の地層からのみ発掘されます。珊瑚や琥珀、真珠のように生物起源であり、また化石でもある珍しい宝石です。その遊色は角度によって美しく煌めきます。
古くは地元のインディアン達からバッファローストーンと呼ばれお守り等として利用されていました。一方、耐久性がないため、商用として広く流通することはありませんでした。それをコーライト社が商用流通可能な宝石にしたものがアンモライトです。
【アンモライト独特の加工表記】
アンモライトの遊色層は0.5mm-2mm程度の薄さで、簡単に割れてしまう脆い状態です。このままでは宝石として流通させることが非常に困難であるため、ほぼ全てのアンモライトは採掘後、
Impregnation(レジン等による樹脂含浸)による表面の補強、及び石(マトリックス)を接着する加工が実施されます。これらは通常、ナチュラル(天然アンモライト)として扱われ、特にダブレット加工等の言及がなされることはありません。これらの処理を実施されたものがアンモライトであるという一般的な認識があるためです。
アンモライト独特の慣例として、Impregnation(レジン等による樹脂含浸)
をコーティングとは呼ばず、スピネル等のキャップを付けることを(キャップ)コーティングと呼びます。(キャップ)コーティングの凸レンズ効果で遊色をより美しく際立たせるトリプレット加工は価値を下げるどころか、価値を高めるほどです。
厳密に言えば、人の手が入っている石であるアンモライトですが、1981年に世界宝石連盟から公式に宝石として認定され、2004年にはアルバータ州の州宝石として認定されました。
【天然石を扱うTEN-SEKIが加工宝石であるアンモライトを扱うことについて】
人の手が入っている宝石、アンモライトですが、アンモライトの性質上、また慣例上、
Impregnation(レジン等による樹脂含浸、及びダブレット加工についてナチュラル・ソリッド(天然石)として扱うことといたしております。
何卒、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
TEN-SEKI